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1. 再生PPってどんな素材?
「再生PP」とは、廃棄予定だったPPを回収・再利用して製造したPP(ポリプロピレン)となります。
PPファクトリーでは、再生材を70%使用した製品を製造していますが、見た目や質感はバージン材(新品)とほとんど変わりません。
限りある資源を無駄にせず、環境負荷を抑える選択肢として、私たちは20年以上前から再生PPの開発に取り組んできました。
2. なぜ「70%」なのか?私たちの再生材の考え方
再生PPの元になる再生材は、主に様々な工場から出る廃材を利用しております(いわゆるプレコンシューマ素材)。
本来であれば廃棄されるはずだったこれらの素材を、新たな製品へと再生することで、資源の循環に貢献しています。
では、なぜ「100%再生材」ではなく、「70%」なのでしょうか?
実は、当社の工場で発生する端材だけを再利用すれば、100%再生材による製品も技術的には可能です。
しかし、それは言わば「自社内での小さな循環」にとどまってしまいます。
PPファクトリーが目指しているのは、社会全体でのリサイクルの循環。
限られた自社内の廃材だけで完結させるのではなく、社外の製造現場などで発生する廃材も積極的に取り入れ、より広いリサイクルの流れを支えていくことが私たちの使命だと考えております。
しかしながら、社外から集められる再生材にはその由来によりさまざまなグレードがあり品質にもばらつきがあります。上質な再生材を選べば製品の品質は安定しますが、そうした材料は供給量に限りがあるため、十分な量を確保するのが難しくなります。
多様なグレードの再生材を柔軟に活用し、品質と供給のバランスを取ることに取り組んできましたが、再生材を100%使用してしまうと、印刷インクや異物など、加工に悪影響を及ぼす物質が含まれるリスクが高くなり、不良品の発生につながる可能性があります。
安定した品質と供給量を保ちつつ、こうした課題を解決するため、私たちはシーティング工程を大幅に改良し、再生材をバージンPPでサンドする構造に変更しました。
これにより、再生材に含まれる不安定要素の影響を最小限に抑え、比較的一般的なグレードの再生材であっても、安定した品質を保った製品の製造が可能になりました。
70%という数字は、品質と供給のバランスを見極めた上での最適な構成であり、安心して使える品質と、“外に開かれた循環”の実現を両立した形なのです。
3. 再生材を使うことの“エコ”とは?
再生材を使うことで、焼却や埋立て処理される予定だったプラスチックが再び製品として活かされます。
それは、限られた資源を大切に使い切るということにつながります。
また、製品を選ぶ側にとっても「環境に配慮したものを選ぶ」という行動が、エコの一歩になります。
見た目ではわかりづらいかもしれませんが、こうした小さな選択の積み重ねが、持続可能な社会をつくっていくと私たちは考えています。
4. 品質と使い心地について ~再生PPの特性とご理解いただきたい点~
再生PPだからといって、見た目や使い勝手が大きく劣るわけではありません。
実際に比べてみましょう。
左がバージンPP、右が再生PPです。
1枚1枚で見る限り、日頃からクリアファイルを扱っている私たちでも、ほとんど区別がつきません。
ただし、「重ねる」と違いが出ます。
半分より上が再生PP、下がバージンPPです。
重ねてみると、再生材特有のわずかな色の差が見えることがあります。
この色合いの変化は、使用している再生材の素性(どのような廃材が元になっているか)によって異なります。
つまり、再生PPはロットによって若干色が変わるという特性を持っているのです。
【お客様へのお願い】
再生PPの特性を活かしながらも、環境負荷を抑え、リーズナブルで安定した製品を提供するため、お客様に以下の点についてご理解・ご協力をお願いしております。
①ロットごとの微妙な色味の違い
②ごく小さな(3mm以下)の気泡やホコリの混入
※100枚中に数枚程度含まれる可能性があります。
こうした点は再生材の使用にあたって避けがたいものであり、
これを完全に排除するためには、大量の不要エネルギーの使用や、通常より多くの原料を使う必要があります。
すると、コストが上がったり、エコという本来の目的から外れてしまう恐れがあるのです。
PPファクトリーは、そうした本末転倒を避け、「本当に意味のあるエコ」を届けるため、
あえて素材のありのままを活かした製品づくりを選択しています。
5. まとめ:循環する社会を目指して
再生PPは、PPファクトリーが目指す“本当のエコ”を実現するための重要な一歩です。
私たちは、限りある資源を無駄にせず、持続可能な社会に貢献できる製品を安定して提供し、品質や供給の安定性を守りながら、環境にも配慮したものづくりを進めています。
皆さまにも、環境にやさしい選択肢として、ぜひ手に取っていただければ幸いです。
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