「クリアファイルをハサミで切ったら、切り口がなぜかくっついてる!」
そんな経験はありませんか?これは偶然でも不良品でもなく、きちんとした理由があるんです。
今回は、その不思議な現象の原因と仕組みについて、わかりやすくご紹介します。
クリアファイルの多くは「ポリプロピレン」というプラスチックでできています。
この素材をハサミで切るとき、「せん断(せんだん)」という力が加わります。
つまり、切るときに圧力と摩擦が発生し、その部分の温度が一時的に上がるんです。
その熱によって、プラスチックの切り口が一瞬溶けてしまい、上下がくっついてしまう
——これが「熱溶着(ねつようちゃく)」という現象です。
実はこの“発熱”は、実験でも確かめられています。
たとえば、感熱紙(レシートなどに使われる紙)を切ると、黒く変色してしまいます。
また、切る直前にフリクションペン(熱で色が消えるペン)で印をつけておくと、
切った瞬間に色が消えることも。
これらはすべて、ハサミで切ったときに熱が発生している証拠なんです!
実は、この“くっつく”現象は、すべての道具で起きるわけではありません。
ハサミや手動式のせん断機のように、「せん断する動き」がある道具に限られます。
カッターのように“押し切る”タイプの道具では、熱や圧力がそこまで強くないため、ほとんど起こりません。
クリアファイルをハサミで切ると、摩擦と圧力によってプラスチックが一時的に溶ける
→そのままくっつくという「熱溶着」の現象が起きているのです。
この現象はクリアファイルに限らず、他の薄いプラスチック製品でも起きることがあります。
次にファイルを切るときは、そんな小さな“科学”も一緒に感じてみてくださいね。
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