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クリアファイルの下部圧着 熱圧着と超音波圧着を徹底比較 2012/03/12

クリアファイルの下部圧着 熱圧着と超音波圧着を徹底比較

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クリアファイルの製造現場では
「熱圧着」と「超音波圧着(溶着)」という2つの主要な圧着方法が使われています。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを分かりやすく解説します。



熱圧着とは?

熱圧着は、名前の通り「熱」を使ってクリアファイルの素材を溶かし、圧力をかけて接着する方法です。
一般的に熱可塑性プラスチック(ポリプロピレンなど)を加熱し、溶けた部分を冷却して接着させます。


■特徴

・長年使われてきた伝統的な方法

・専用のヒーターやシーラーを使い、簡単に大量生産が可能

・接着強度が高く、幅広い形状に対応しやすい

■メリット

・シンプルな構造でコストが比較的安価

・大きな面積や複雑な形状にも対応可能

■デメリット

・加熱による消費電力が大きい

・加工部分以外にも熱が伝わりやすく、製品の変形や印刷面の変色リスクがある

・加工時間が超音波圧着より長くなる場合がある

 



超音波圧着(溶着)とは?

超音波圧着は、人間の耳には聞こえない高周波の超音波振動と圧力を利用し、摩擦熱でプラスチックを瞬間的に溶かして接着する方法です。

■特徴

・超音波溶着機(ウエルダー)を使用

・加熱せずに圧着できるため、消費電力が少ない

・加工時間が非常に短く、1秒以下で圧着が完了することも

■メリット

・接着剤や余計な消耗品が不要で、環境負荷が小さい

・加工部分のみを局所的に加熱するため、製品全体へのダメージが少ない

・仕上がりがきれいで、品質のバラツキも少ない

・すぐに生産を開始でき、連続作業にも適している

・印刷面にも圧着可能

■デメリット

・大きな面積や複雑な形状の圧着には不向き

・専用の機械が必要で、初期投資がやや高い

・機械の調整やメンテナンスに専門知識が必要



圧着方法の比較表

特徴 熱圧着 超音波圧着
主な原理 熱で溶かして圧着 超音波振動で局所加熱
加工スピード やや遅い 非常に速い(1秒以下)
消費電力 多い 少ない
仕上がり 熱の影響で変形リスク有 きれいで安定
コスト 初期費用安い 初期費用高い
環境負荷 熱・CO₂発生あり 低い(接着剤不要)
対応形状 幅広い シンプルな形状向き

 


 

まとめ

超音波方式は印刷面にも溶着できるので、
デザイン性を損なわずに高品質なクリアファイルが作れます。
一方熱圧着は対応形状が幅広いのがメリットです。

圧着方法選びで迷ったら、ぜひこの記事を参考にしてください!

 

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